厚木佐藤病院で長年、介護職として活躍されている介護主任に、病院での介護の仕事の魅力や、やりがい、キャリアについてお話を伺いました。介護主任は高校卒業後すぐに看護助手として入職し、その後、介護福祉士の国家資格取得を経て、現在に至るまで当院の介護の現場を支え続けてきたベテランです。
Q. 病院での介護職の主な業務内容を教えてください。
介護主任:主な業務は、患者さんの生活援助と身体介護全般です。具体的には、食事の介助、入浴介助、排泄介助、清潔ケア、移乗介助など、ADL(日常生活動作)全般をサポートします。特に入浴介助は介護職が中心に行われることも多く、患者さんの全身状態を細かく見れるメリットがありますね。また、シーツ交換や物品管理、検査室への送迎など、環境整備や看護師の業務補助も行います。
Q. 介護職が患者さんと深く関わる中で、特に重要な役割は何でしょうか?
介護主任:私たちは患者さんの最も身近にいる存在です。そのため、患者さんの些細な変化や言葉にならない思いに一番早く気づくことができます。例えば、食事の量や食べ方の変化、むせ込みの様子、体の向きを変えられないといった些細な変化にも気づき、それを看護師や医師、リハビリスタッフに伝えることで、患者さんの状態改善や安全確保に繋がります。また、患者さんが本来できることを促し、自立に向けた支援をリハビリスタッフと連携しながら行うのも重要な役割です。退院後を見据え、ご自宅や施設での生活を想定した練習を共同で行うこともあります。
Q. 仕事のやりがいを感じるのはどんな時ですか?
介護主任:やはり、患者さんの状態が良い方向に変化していく時です。例えば、全く食事が摂れなかった方が食べられるようになったり、精神的に安定して笑顔が増えたり、自宅に帰れるまで回復されたりするのを見ると、大きな喜びを感じますね。また、患者さんご自身が「何かお手伝いしたい」と意欲を見せてくださることもあります。軽作業や塗り絵などの作業を一緒に行うことで、「役に立っている」と感じていただけた時もやりがいを感じます。
Q. 病院ならではの難しさや、特に注意していることはありますか?
介護主任:療養病棟には、点滴やチューブなど医療的な処置を受けている患者さんも多くいらっしゃいます。そのため、ルート類の管理には細心の注意を払い、看護師の指示を確実に守ることが不可欠です。また、終末期の患者様もおられるため、患者さんらしく過ごしていただけるよう支援することも意識しています。特に難しいと感じるのは、精神疾患をお持ちの患者さんへの関わりです。その日の状態によって関わり方を変える必要があり、看護師と密に情報共有し、アドバイスを受けながら慎重に対応しています。
Q. 未経験でも応募できますか?
介護主任:はい、全くの未経験の方も大歓迎です。入職当初は、まず現場の雰囲気や人に慣れることを最優先に考えています。いきなり専門的な技術を教え込むことはありません。一人ひとりのペースに合わせて、プリセプター(担当の先輩職員)がつき、チェック表を用いて丁寧に指導しますのでご安心ください。
Q. 経験者の方にはどんなメリットがありますか?
介護主任:介護施設などでの経験がある方も、病院での介護は新たな学びが多いと思います。特に医療的な知識や、多職種連携によるチーム医療は、病院ならではの経験です。これまで培った経験を活かしつつ、さらに視野を広げ、深い知識を身につけたいという方には最適な環境です。また、私たちベテラン職員は、新しい方々の斬新な発想やアイデアを求めています。積極的に提案してくださる方は大歓迎です。 現在、当院の介護職(看護助手含む)は46名おり、そのうち約7割(31名)が介護福祉士の資格を保有しています。私も含めて入職時に資格をお持ちでない方も、当院で働きながら国家資格取得にチャレンジし、合格している職員が多数います。
Q. 求職者の方々へメッセージをお願い致します。
介護主任:私たちは、どんな患者さんに対しても、一人ひとりの尊厳を大切にし、最大限自己決定を尊重することを心がけています。チーム全体で患者さんを支えることで、多種多様な価値観や倫理観を持つ患者さんとも向き合い、より良いケアを提供できるよう日々努力しています。 厚木佐藤病院で、患者さんの生活を支え、自らのスキルとキャリアを磨きませんか?皆様からのご応募をお待ちしております。
